里芋はそのほくほく感とねっとりとした食感が魅力ですが、皮むきが面倒という声もよく聞かれます。そこで今回は、ためしてガッテン流の下ごしらえ方法をご紹介します。シンプルな調理法で、里芋の皮がぱぱっと剥けるコツをマスターすれば、普段の料理がぐっと楽になります。ここでは、手順やポイント、さらに下ごしらえ後におすすめの簡単レシピ3品、さらに里芋の栄養効果についても詳しく解説していきます。
里芋の下ごしらえに必要な材料と道具
材料(1人分)
| 材料 | 分量 |
|---|---|
| 里芋 | 適量 |
| 水 | 鍋にひたひた |
| 竹串 | 適宜 |
調理に必要な道具
・鍋
・ボウル(冷水用)
・竹串(里芋の柔らかさ確認用)
ためしてガッテン流 里芋の下ごしらえ手順
ステップ1:沸騰したお湯の準備
まず、鍋に水を入れて沸騰させます。沸騰したお湯が、里芋を均等に加熱するための基本です。
ステップ2:里芋を茹でる
沸騰したお湯に、洗って汚れを落とした里芋を加え、中火で8分~15分ほど茹でます。ここでの茹で時間は里芋の大きさや種類によって異なるので、小さな里芋の場合は約8分、大きいものは15分を目安に竹串を刺して柔らかさを確認してください。里芋の全体にしっかりと湯がかかるよう、水の量にも注意しましょう。
ステップ3:冷水にさらす
竹串がスッと刺さるくらいに柔らかくなったら、茹であがった里芋をボウルに準備した冷水に入れます。急激に温度を下げることで、里芋の身と皮の間に隙間ができ、皮が簡単に剥ける状態になります。
ステップ4:皮むきと下ごしらえ完了
冷水で十分に冷やしたら、手に持って皮をむいていきます。この方法なら、皮をつまんだだけで簡単に剥けるので、1個あたり10秒程度で完了します。下ごしらえがスピーディーに行えるため、忙しい時でも安心して里芋料理を楽しめます。
皮むきのコツと注意点
皮がむきやすくなる理由
茹でた後に冷水にさらすと、里芋の熱によって柔らかくなった身と皮の間に隙間ができ、皮が指先で簡単に剥がせるようになります。この工程を行うことで、無駄な手間を省き、短時間で下ごしらえが可能です。
皮の緑色が気になる場合
万が一、皮をむいた部分が緑色に変わっている場合がありますが、里芋の場合は心配いりません。これは光合成による変色であり、健康に悪影響はありません。じゃがいもの場合は注意が必要ですが、里芋は天然毒素を含まないため、全体を美味しく安全に召し上がれます。
簡単!里芋を使ったおすすめレシピ3選
ここからは、下ごしらえ済みの里芋を使って手軽に作れるおすすめレシピを3つご紹介します。どれも10分程度で仕上がり、日常のメニューに取り入れやすいものばかりです。
1. 里芋と鶏肉のピリ辛味噌炒め(スタミナ系)
【材料(2人分)】
・鳥ひき肉 … 100g
・里芋 … 5~6個(約300g)
【調味料】
・味噌、酒、みりん、砂糖 … 各大さじ1
・豆板醤 … 小さじ1
・ごま油 … 大さじ1
【作り方】
1. 下ごしらえした里芋を一口大に切ります。
2. 調味料を全て混ぜ合わせ、調味液Aを作ります。
3. フライパンにごま油を熱し、鳥ひき肉を炒めます。
4. 肉の色が変わったら里芋と調味液Aを加え、全体に味が馴染むよう1分ほど炒めます。
5. 器に盛り付けて完成。
ピリッとした味噌の風味が食欲をそそり、ご飯が進む一品です。
2. 里芋とツナのマヨポン酢サラダ(おつまみ系)
【材料(2人分)】
・里芋 … 2~3個(約100g)
・きゅうり … 1/2本
・塩 … ひとつまみ
・ツナ缶 … 1缶
・マヨネーズ … 大さじ1/2
・ポン酢 … 大さじ1.5
【トッピング】(お好み)
・塩昆布
【作り方】
1. 下ごしらえした里芋を一口大に潰します。
2. きゅうりは薄切りにしてから、塩を揉み込んで水分を抜きます。
3. 里芋、きゅうり、ツナ、マヨネーズ、ポン酢をボウルでよく混ぜ合わせます。
4. 器に盛り、お好みで塩昆布をトッピングして完成。
里芋のねっとりとした食感と、ツナやきゅうりのさっぱり感、マヨポン酢の酸味が絶妙にマッチし、ビールのお供にもぴったりなレシピです。
3. 里芋のポタージュ(スープ系)
【材料(2人分)】
・里芋 … 3~4個(約100g)
・バター … 5g
・牛乳 … 250ml
・塩 … お好みで
・顆粒コンソメ … 小さじ2
【トッピング】(お好み)
・バジル、ブラックペッパー
【作り方】
1. 下ごしらえした里芋をさらに潰してペースト状にします(マッシャーを使用すると便利です)。
2. 里芋のペーストに顆粒コンソメとバターを混ぜ合わせ、馴染ませます。
3. 少しずつ牛乳を加えて、滑らかなポタージュ状になるまで混ぜ合わせます。
4. 塩で味を調え、お好みでバジルやブラックペッパーをトッピングして完成。
シンプルながら、里芋本来の旨味が感じられるヘルシーなスープとして、立ち上がりの一品にも最適です。
里芋に含まれる栄養素と健康効果
里芋は下ごしらえをするだけでなく、栄養豊富な食材としても注目されています。以下は里芋に含まれる特に魅力的な栄養素と、その健康効果です。
ビタミンE
抗酸化作用を持ち、肌の老化防止や血流改善に役立ちます。里芋に含まれるビタミンEは、美肌効果を期待できる成分としておすすめです。
カリウム
体内のナトリウムとバランスをとりながら血圧を調整し、高血圧予防に効果的です。また、筋肉の機能をサポートするため、日々の生活で不足しがちなミネラルを補います。
食物繊維とガラクタン
食物繊維が豊富な里芋は、腸内環境を整え、便秘の解消につながります。さらに、里芋特有のぬめり成分であるガラクタンは、腸内の皮膚を保護し、スムーズな排便をサポートします。
マンナンとモリブデン
マンナンは血中コレステロールや血糖値の急上昇を抑える効果が期待され、モリブデンは造血効果を発揮します。これにより、貧血予防や体調管理に寄与するため、里芋はスポーツをする方や日々の健康管理に最適な食材と言えます。
まとめ
今回は、ためしてガッテン流のシンプルで手間いらずな里芋の下ごしらえ方法をご紹介しました。鍋で茹でた後に冷水で冷やすことで、皮がパッと簡単に剥けるこのテクニックは、忙しい毎日でも活用できる非常に便利な調理法です。下ごしらえを済ませた里芋を使えば、スタミナが欲しい炒め物、おつまみにもぴったりのサラダ、そして体が温まるポタージュなど、短時間で様々な料理が楽しめます。
また、里芋が持つ栄養素の数々―ビタミンE、カリウム、食物繊維、ガラクタン、マンナン、モリブデン―は、美肌効果や便秘解消、貧血予防など、健康面でも嬉しい効果をもたらしてくれます。これを機に、里芋を積極的に食卓に取り入れて、料理の幅を広げるとともに、美味しく健康的な生活を楽しんでみてはいかがでしょうか。
里芋の下ごしらえが簡単になることで、これまで手間だと感じていた里芋料理への挑戦も気軽にできるようになります。今日ご紹介した方法とレシピをぜひお試し頂き、ライフスタイルに合った里芋の魅力を存分に味わってください。

